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弁護士への犯罪(脅迫)行為に対する会長声明


1 山口県光市で当時18才の少年が主婦と子供を殺害したとされる、いわゆる「光市母子殺害被告事件」が現在広島高等裁判所で審理中である。

2 この事件に関し、本年5月29日、日本弁護士連合会に、模造銃弾様の物とともに、「その元少年を死刑に出来ぬのなら、まずは、元少年を助けようとする弁護士たちから処刑する」「裁判で裁けないなら、武力で裁く」「最悪の場合は最高裁判所長官並びに裁判官を射殺する」などと書いた脅迫文が、その後の7月7日には、朝日新聞社及び読売新聞社に同事件弁護団の弁護士を「抹殺する」などと書いた脅迫文が届いたとのことである。

3 これらは明らかに犯罪行為であり、かつ人類が長年にわたって築き上げてきた被告人の適正な裁判を受ける権利及び弁護人の援助を受ける権利並びにこれらに基づく弁護士の正当な職務遂行を脅しと暴力で否定しようとするものであって、断じて許されざる所為である。

4 いかなる場合であっても、被告人には弁護人を依頼する権利が保障され、十分な防禦の機会が与えられなければならない。これは人類が歴史を通じて確立してきた大原則であり、すべての人において承知すべき事柄である。

5 基本的人権の擁護とりわけ社会的弱者及び少数者の人権擁護を使命とする弁護士の団体である当会は、このような無知かつ卑劣な脅迫行為をはね返し、絶対に屈しないことを強固な意志をもって宣言するとともに、今後も憲法及び国連の弁護士の役割に関する基本原則に則って、被告人の、適正な裁判を受ける権利及び弁護人の援助を受ける権利を守り抜くことを表明する。

 

                                         以 上

 

2007年(平成19年)7月31日
埼玉弁護士会 会長  小 川 修

 

 
   
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