2010.11.09

秋田における弁護士刺殺事件に関する会長声明

2010(平成22)年11月4日(木)午前4時5分ころ、秋田弁護士会に所属する津谷裕貴弁護士が、同弁護士の自宅を訪れた男性に、上半身を刃物で刺され死亡するという痛ましい事件が発生した。
今回の事件は、同弁護士が扱っていた事件の関係者であるとの報道もあり、そうであるならば、凶器を用いた暴力により弁護士の業務を妨害しようとした事件と考えられるが、かような暴力は、司法制度及び法秩序に対する重大な挑戦であって、断じて許されるものではない。
津谷弁護士は、秋田弁護士会会長などを歴任し、現在は、日本弁護士連合会消費者問題対策委員会の委員長を務めており、当会関連委員会委員らとも交流が深く、消費者問題について全国の弁護士の中心的な役割を果たして来た重要な人材であり、このような人材を突然失ったことに当会も深い衝撃を受けている。
今回の事件に先立つ本年6月にも、横浜弁護士会に所属する弁護士が、事件の相手方に法律事務所内にて胸部等を刃物で刺され死亡する事件が発生しているが、当会は、これらの暴力を強く非難し、今後も、弁護士に対する業務妨害行為に一致団結して毅然と対処し、かかる暴力にひるむことなく、弁護士の使命である基本的人権の擁護と社会正義の実現のため尽力する決意である。

以上

2010年(平成22年)11月9日
埼玉弁護士会会長  加村 啓二

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