2023.10.20

市民集会「裁判員制度と性犯罪~最近の性犯罪裁判について考える~」開催のご案内

日 程:2023年11月25日(土)
開 演:午後5時30分開場、午後6時00分開始
場 所:埼玉会館7A 会議室(埼玉県さいたま市浦和区高砂3-1-4)
講 師:白鴎大学法学部教授 平山真理さん
予約不要(定員:80名)

内容
 裁判員制度が2009年5月21日スタートしてから12年が経過しました。その間、当会は、2012年12月1日、裁判員制度に関する8項目に及ぶ改善点をまとめた「意見書」を臨時総会において採択しまた。しかし、同意見書において提言した改善は現在もなされておりません。当会裁判員制度問題検討特別委員会では、裁判員裁判の問題点について、これまで議論を重ねてきました。そして、裁判員法は、刑事訴訟法の特則にすぎず、何よりも刑事被疑者被告人の権利利益の確保することこそが重要であるとの認識から問題点を探るべきとの結論に至りました。そこで、これまで、複数回の市民集会を開催し、実質的当事者対等主義を実現すべく刑事訴訟法を改正したイタリアの刑事司法改革について大阪大学の松田岳士さんを、また、量刑を定めるについて刑法でその準則が定められているスウェーデン刑法について早稲田大学の十河隼人さんを、それぞれ招いて市民集会を開催し、日本のそれよりも被疑者被告人の権利利益の保護に厚いと思われる諸外国の法制度について学び、市民の皆様と共有してまいりました。
 そして、これまでの市民集会で共有した諸外国の法制度を総論と位置づけ、今回の市民集会においては、各論として、日本の裁判員裁判における事例ついて、具体的に検討する機会を持つこととして、性犯罪を取り上げることとしました。性犯罪については、裁判員裁判がスタートして以降量刑としては厳罰化を進んだとの評価が学識経験者のなかでも一般的であります。もっとも、裁判員制度問題検討特別委員会では、その厳罰化傾向そのものを云々するものではなく、過去の量刑傾向から大きく逸脱すると思われる事例について取り上げ、裁判員裁判における性犯罪の審理について研究されている白鴎大学の平山さんをお招きし、また、パネルディスカッションにて議論を深め、性犯罪を題材として刑の量定にあり方について市民の皆様とともに考える機会とすべく本集会を企画した次第です。

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